日曜日の朝に作りたい、家族みんなで楽しむ野外おべんとうのすすめ

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目を覚ましたとき、カーテンの隙間からやわらかな光が差し込んでいた。梅雨の晴れ間というのは、どうしてこんなにも特別な気持ちにさせるのだろう。6月の日曜日の朝は、空気がまだひんやりしていて、窓を少し開けると湿った草の匂いと、どこかの家から漂ってくる炊きたてのご飯の香りが混ざり合っていた。

「今日、お弁当持って出かけない?」

そんな一言が、家族の日曜日をぜんぶ変えてしまうことがある。

野外でお弁当を広げるという行為は、思っているよりずっとシンプルで、それでいてどこか非日常的だ。公園のベンチでも、川沿いの土手でも、ちょっとした広場でもいい。大切なのは、場所の豪華さではなく、その場に家族がいるということ。子どもは走り回り、大人はレジャーシートの端を押さえながら、風に飛ばされそうになるお弁当の蓋をつかむ——そういう、少しドタバタした時間の中にこそ、記憶に残る風景がある。

わたしが小学生のころ、父が唐突に「どこかへ行こう」と言い出す日曜日があった。目的地は決まっていないのに、母はいつの間にかおにぎりをいくつも握っていて、タッパーに卵焼きを詰めていた。あの卵焼きは少し甘くて、出汁がきいていて、今でもお弁当を作るたびに思い出す。

では、実際にどんなお弁当を作ればいいのか。野外で食べることを前提にするなら、「崩れにくい」「常温でもおいしい」「食べやすい」の三つを意識するだけで、ぐっと満足度が上がる。

**おすすめの野外おべんとうレシピ:梅しそおにぎりと鶏の照り焼き弁当**

まずご飯は、梅干しと大葉を混ぜ込んだおにぎりにする。梅の酸味が夏の暑さの中でも食欲をそそり、防腐効果も期待できる。形は三角でも俵型でも、ラップでしっかり握ればそれだけで十分だ。

鶏もも肉の照り焼きは、前夜に仕込んでおくと朝が楽になる。醤油・みりん・砂糖を同量ずつ合わせたタレに一晩漬け込み、当日の朝にフライパンで焼くだけ。皮目をしっかり焼いてから蓋をして蒸し焼きにすれば、中までふっくら仕上がる。冷めてもやわらかいのがポイントで、これが野外弁当には何より大事なことだと思っている。

副菜には、ブロッコリーのごま和えとミニトマトを添える。ブロッコリーは塩茹でしてから、白ごまとめんつゆで和えるだけ。5分もあれば完成する。彩りがよくなるし、食感のアクセントにもなる。

デザートは、架空のスイーツブランド「ソレイユ菓子店」風のレモンクッキーを持っていくのもいい——などと書いてみたが、正直なところ市販のお菓子で十分だ。家族で食べるなら、手軽さのほうがずっと大切だから。

お弁当箱の蓋を開けたとき、子どもが「やったー!」と声を上げる。その声を聞くために、朝早く起きて台所に立つのだと、最近ようやく気がついた。隣で夫がおにぎりを一口かじって、「あ、梅が多い」とぼそっとつぶやいた。確かに、今日は少し入れすぎたかもしれない。でも誰も残さなかったので、まあよしとする。

日曜日の野外というのは、家族の時間をゆっくり引き延ばしてくれる場所だ。風が吹くたびに木の葉が揺れて、光がちらちらと揺れる。子どもの手に残ったごまを見て笑いながら、「来週もまた来ようか」と誰かが言う。

特別な準備は何もいらない。ちょっとしたお弁当と、日曜日の空があれば、それだけで十分な一日になる。
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