
今日は金曜日だ。
それだけで、なんとなく朝の台所が軽くなる気がする。目覚ましより少し早く目が覚めて、カーテンの隙間から差し込む4月の朝の光が、フローリングの上に細長い四角を描いていた。まだ少し肌寒い。でも確かに、春の匂いがする。窓を少し開けると、どこかから金木犀ではなく——そう、この季節なら藤の花だろうか——甘くやわらかい香りが漂ってきた。
明日は休みだ。
それを思いながらお弁当を作ると、なぜかいつもより丁寧になる。不思議なものだ。月曜日や水曜日の朝は、冷蔵庫を開けながら「何でもいいか」と思ってしまうのに、金曜日の朝だけは違う。自分へのご褒美、という言葉がふとよぎる。
子どもの頃、母が金曜日だけ卵焼きに砂糖を少し多めに入れてくれていた。「今日は週末だから甘くしたよ」と言っていた。特別な理由はない、ただそれだけのことなのに、弁当箱を開けるたびに嬉しかった。あの感覚を、今日は自分で作ってみようと思う。
まず、豚バラ肉を薄くスライスして、しょうが・醤油・みりん・酒を1:1:1:1で合わせたタレに5分漬ける。フライパンをよく熱してから、タレごと中火で炒める。焦げる一歩手前の、少し香ばしいあの匂い。これだけで、もう金曜日の気分になれる。生姜焼きは会社のデスクで食べても、冷めていても美味しい。それが重要だ。
副菜は、ほうれん草のごま和えと、だし巻き卵。ほうれん草は前日の夜にさっと茹でておいて、冷蔵庫で冷やしておく。朝は絞って、白ごまとめんつゆを少し加えるだけ。だし巻き卵は、卵2個に白だしを小さじ1。弱火でゆっくり巻く。このとき、卵焼き器の柄が熱くなっていることに気づかず素手で持ってしまった——「あっ」と声が出て、あわてて布巾を掴んだ。誰も見ていないのに、なぜか少し恥ずかしかった。
ご飯は、梅干しをひとつ中央に置く。それだけでいい。お弁当箱は「ハコモリ」という国内の小さなブランドのもので、蓋がドーム状になっているから、おかずが潰れない。生姜焼きも、だし巻き卵も、きちんと形を保ったまま昼まで届く。
会社に着いて、午前中の会議を終えて、ようやくお昼になる。自席でお弁当箱を開けると、ほんのりごまの香りがした。隣の席の同僚がちらりとこちらを見て、「いい匂いですね」とだけ言った。それで十分だった。
金曜日のお昼は、どこか特別だ。明日は休みだということが、箸を持つ手をゆっくりにさせる。急がなくていい。味わえばいい。生姜焼きの甘辛いタレが白いご飯に少し染みて、梅干しの酸味と混ざり合う。だし巻き卵は、ふんわりやわらかく、口の中でほどけていく。
こういう日のために、お弁当を作っている気がする。
簡単に作れるから続けられる。特別な技術はいらない。前日の夜に少し準備しておくだけで、翌朝の15分が驚くほど楽になる。金曜日のごほうびおべんとうは、誰かのためじゃなく、自分のためでいい。
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**【金曜日のごほうびおべんとう・簡単レシピまとめ】**
**① 豚の生姜焼き**
材料:豚バラ薄切り100g、しょうが(すりおろし)小さじ1、醤油・みりん・酒各大さじ1
作り方:タレに5分漬けて、熱したフライパンで中火で炒めるだけ。
**② ほうれん草のごま和え**
材料:ほうれん草1束、白ごま大さじ1、めんつゆ小さじ2
作り方:前夜に茹でて冷蔵。朝に絞って和えるだけ。
**③ 白だし入りだし巻き卵**
材料:卵2個、白だし小さじ1、サラダ油少々
作り方:混ぜて弱火でゆっくり巻く。3回に分けて巻くとふんわり仕上がる。
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