月曜日のおべんとうで気合いを入れる。会社へ向かう朝に、小さな幸せを詰め込んで。

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日曜日の夜、なんとなく憂鬱になる。それは多くの人が知っている感覚だと思う。明日はまた月曜日だ、という事実が、温かいお風呂の中でもじわじわと忍び込んでくる。でも最近、そのぼんやりした憂鬱に、ひとつだけ楽しみを仕込むようにした。お弁当を、作ること。

前の晩から少しだけ準備する。鶏の唐揚げを漬け込んで、ゆで卵をひとつ冷蔵庫に入れておく。朝になったら揚げるだけ、詰めるだけ。それだけで、月曜日の朝の空気がほんの少し変わる気がする。キッチンに立つと、ごま油のかすかな香りが漂ってきて、眠かった頭が少しずつ動き始める。

2026年のお弁当事情を見ると、朝に全てを調理する「朝フル調理」派はわずか18%に留まり、作り置きや冷凍食品を活用するハイブリッド型が主流になっている
という。それでいいと思う。完璧なお弁当でなくても、自分で作ったという事実が、会社へ向かう足取りを少しだけ軽くしてくれるのだから。

物価高の影響もあって、若い男性の間でもお弁当を作る人が増えていて、SNSでは「弁当男子」という言葉も広まっている
らしい。確かに、
自分用にお弁当を作る人は81.2%と2017年以来最も高い数値になっており、特に若い男性がお弁当を作る傾向が増えている
。時代は変わった。お弁当はもはや、誰かに作ってもらうものではなく、自分で自分に気合いを入れるための道具になっている。

私が月曜日のお弁当に必ず入れるのは、卵焼きだ。子どもの頃、母が毎朝作ってくれた卵焼きは甘めで、お弁当箱を開けるたびにほっとした。あの感覚を今も引きずっている。大人になって会社に通うようになっても、卵焼きがあるだけで「ちゃんとやれる」という気持ちになれる。不思議なものだ。

おすすめの月曜おべんとうをひとつ提案するなら、「気合い唐揚げ弁当」はどうだろう。前夜に鶏もも肉をしょうゆ・みりん・すりおろしにんにくで漬けておき、朝に片栗粉をまぶして揚げるだけ。副菜はほうれん草のおひたし(これも前夜に茹でておく)、卵焼き、プチトマト。ご飯の上に梅干しをひとつ置いて、ごまを散らせば完成だ。所要時間は15分もあれば十分。

ポイントは「前夜の10分」にある。漬け込みさえしておけば、月曜の朝はほとんど手を動かさなくていい。
冷凍食品や作り置きを活用するハイブリッド型のスタイルのおかげで、時間の節約と手間の軽減が図られている
のと同じ発想だ。

お弁当箱は、できれば少し好きなものを使ってほしい。私は去年、「ウッドノート」というインテリア雑貨ブランドで見つけた、杉材のお弁当箱を愛用している。木の温もりがあって、詰めるだけで料理が美味しそうに見える。ランチタイムに蓋を開けた瞬間、木の香りとおかずの香りが混ざって、ひとつの小さな幸せになる。ちなみに先週、蓋をしっかり閉め忘れてカバンの中で唐揚げが転がっていたのは、ここだけの話にしておきたい。

止まらない食料品の値上げの波が家計を直撃している中、食費は削りたいけれど栄養は妥協したくないという意識から、コスパよく栄養を確保しようという考え方が強まっている
。お弁当は、その答えのひとつだと思う。自分で作れば、何が入っているか分かる。塩分も量も、自分でコントロールできる。

11月に入って、朝の空気がぐっと冷たくなった。駅までの道、吐く息が白くなり始めている。そんな朝に、カバンの中にお弁当がある、というのは思いのほか心強い。会社に着いて、デスクに荷物を置いて、「今日のお昼は唐揚げだ」と思うだけで、午前中の仕事が少しだけはかどる気がする。気合いを入れるのに、大げさな儀式はいらない。月曜日の朝、15分だけ早く起きて、自分のためにお弁当を作る。それだけで十分だ。
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