月曜日こそ気合いを入れたい。会社に持っていく「とっておきのおべんとう」の話

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日曜日の夜、キッチンの時計が22時を回るころ、なんとなく落ち着かない気持ちになる。翌日の月曜日を思うと、胸のあたりがじんわり重くなる感覚。これはきっと、わたしだけじゃないはずだ。会社に向かう足取りが、一週間でいちばん遅くなる朝。それが月曜日というものだと思っていた。ずっと、そう思っていた。

でも、ある年の春から少しだけ変わった。きっかけは、お弁当だった。

その日の朝は4月の中旬で、窓の外には薄曇りの空が広がっていた。桜はもう散っていて、代わりに若い緑が街路樹の枝先からにじみ出るように育ちはじめていた。冷蔵庫を開けると、前の晩に仕込んでおいた鶏の照り焼きがタッパーの中で静かに待っていた。醤油とみりんの甘い香りが、眠たい頭にすっと入ってくる。ああ、これを詰めよう。月曜日だから、気合いを入れて詰めよう、と思った。

お弁当箱は、雑貨屋「ハコノモリ」で見つけた木目調の二段タイプ。ちょっと重いけれど、ふたを開けたときの見栄えが好きで使い続けている。下の段にごはんをふんわりよそって、梅干しをひとつ真ん中に置く。上の段には照り焼きチキンを並べ、隙間にブロッコリーのおかか和え、卵焼き、プチトマトを詰めた。色のバランスを整えながら詰めていると、不思議と気持ちが落ち着いてくる。手が動くほど、頭の中の霧が晴れていくような感覚。

このお弁当の作り方は本当にシンプルだ。鶏もも肉を一口大に切り、醤油・みりん・砂糖を同量ずつ合わせたタレで焼くだけ。フライパンに油を引いて中火で皮目から焼き、火が通ったらタレを加えて絡める。全部で15分もあれば完成する。卵焼きはだし巻きにしたいところだけれど、月曜の朝は時間が惜しいから、卵2個に砂糖ひとつまみ、醤油数滴を混ぜてくるりと巻くだけ。ブロッコリーは前夜に茹でておいて、かつお節と醤油で和えておけば翌朝は詰めるだけでいい。

会社に着いて、昼休みにそのお弁当箱を開けるとき、ほんのりあたたかい木のにおいと一緒に、朝の台所の記憶がよみがえる。照り焼きの香ばしさ、卵焼きのやわらかな甘み。誰かに作ってもらったわけでもないのに、なんだか労われているような気持ちになる。

子どものころ、母が毎週月曜日だけ特別においしいお弁当を作ってくれていた。理由を聞いたら「月曜日はがんばる日だから」と笑っていた。そのときはよく意味がわからなかったけれど、今になってようやくわかる気がする。一週間の最初の日に、自分を少し甘やかしてあげること。それがあとの六日間を支えてくれる。

ちなみに、先週の月曜日は詰め作業の途中でブロッコリーをひとつ床に落とした。拾って洗い直そうとしたら水道の蛇口が強すぎて盛大に水が跳ねて、袖口がびしょぬれになった。月曜の朝7時に一人でキッチンに立ちながら、なんとなくおかしくなってしまった。こういうことも含めて、月曜日の朝なのかもしれない。

気合いを入れるというのは、力んで構えることじゃなくて、ちゃんと自分のために手を動かすことなのだと思う。会社に持っていくお弁当ひとつが、その日の自分をほんの少し前向きにしてくれる。月曜日の朝、冷蔵庫を開けてみてほしい。きっと何かある。それを丁寧に詰めるだけでいい。
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