土曜日の野外で広げたい「おべんとう」——友人と過ごす午後に持っていきたい、とっておきの一箱

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土曜日の朝、目が覚めると空気がいつもより軽い気がした。カーテンの隙間から差し込む光が床に細長い帯をつくっていて、今日は外に出なければもったいないと、なんとなく体が先に知っている。友人と公園で落ち合う約束をしていたのは、もう二週間も前のことだった。

久しぶりに会う友人と、どこかのカフェでお茶をするよりも、外でお弁当を広げようという話になったのは、たしかLINEのやりとりの中で「最近ちゃんと空を見ていない」とどちらかが言ったのがきっかけだったと思う。野外で食べるごはんには、なぜかいつもより何割か増しで美味しく感じる不思議がある。風が吹いてきてナプキンが飛んでも、アリが近寄ってきても、それすら含めてひとつの時間になる。

前日の夜、キッチンに立ちながら何を作ろうかとぼんやり考えた。凝ったものより、食べやすくて見た目に少し嬉しいもの。そう思って選んだのが、ひとくち大のおにぎらずと、鶏の唐揚げ、それから彩りに卵焼きと赤いミニトマトだ。おにぎらずはラップに海苔を広げてご飯を薄く敷き、好きな具を重ねてもう一枚ご飯をのせて包むだけ。切り口が断面になって、見た目がきれいに仕上がる。唐揚げは前日に漬けておけば当日は揚げるだけで、冷めても味がしっかりしているから野外向きだ。

卵焼きを巻くとき、毎回うまくいかない。今回も最後の一巻きでぐらりと崩れかけて、なんとか形を保ったものの断面がすこし歪んだ。まあ、味は変わらないと自分に言い聞かせながら弁当箱に詰めた。友人はきっと気にしないし、むしろ「手作り感がある」と言ってくれるはずだ——そう思っておくことにした。

翌朝、詰め終えたお弁当箱をバッグに入れて家を出ると、外の空気がひんやりとしていた。秋の土曜日の午前中というのは、どこか特別な静けさがある。商店街の端にある「ハルノワ公園」は、ちょうど銀杏並木が色づき始めていて、落ち葉が地面に黄色い模様をつくっていた。遠くで子どもたちが走り回っていて、笑い声が風に乗って届いてくる。

友人と合流して、木陰のベンチにシートを広げた。お弁当箱を開けると、鶏の唐揚げからまだほんのり温かみが漂っていて、醤油と生姜のにおいが秋の空気に混じった。「わあ」と小さく声をあげた友人が、おにぎらずをひとつ手に取った。その手つきがどこか子どものようで、なんだか嬉しかった。

子どものころ、遠足のお弁当が特別だったことを思い出す。母が作ってくれたタコさんウインナーとハート型のにんじんが入っていて、蓋を開けるたびに小さく興奮していた。あの感覚は、大人になっても消えていない。むしろ、自分で作るようになってから、あの気持ちの意味が少しわかる気がする。

友人と話しながら、ゆっくりと食べた。架空の話や近況報告が交互に続いて、会話にまとまりはなかったけれど、それでよかった。隣の友人が卵焼きを口に運んで「おいしい」とだけ言った。歪んだ断面には特に触れなかった。

野外でお弁当を食べる時間というのは、何かを達成するわけではない。ただ、同じ空の下でごはんを食べて、風の音を聞いて、光が変わっていくのを眺める。それだけのことが、思いのほか心に残る。帰り道、バッグの中で空になったお弁当箱がかすかに揺れる音を聞きながら、次はどんなものを詰めようかと、もう考え始めていた。
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