木曜日のおべんとう、もう一息のあなたへ届けたい「鶏そぼろ二色弁当」

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週の真ん中を越えて、木曜日という場所に立つとき、なんとなく空気が変わる気がする。月曜の緊張も、火曜の勢いも、水曜の踏ん張りも、全部通り越してきた身体が、ふっと「もう一息だな」とつぶやく。会社のデスクに座ったまま窓の外を見ると、五月の光がやわらかく斜めに差し込んでいて、コンクリートの上にも木漏れ日みたいなものが揺れていた。そんな木曜日の午前中、ふと思い出すのが、お弁当のことだったりする。

子どもの頃、母が毎週木曜日だけ必ずたまご焼きを入れてくれていた。理由を聞いたことがある。「木曜日ってなんか疲れてそうだから」と、それだけだった。たったそれだけの理由が、なぜか今でも忘れられない。あのころの弁当箱は、「ハコニワ」というインテリア雑貨ブランドが出していた淡いグリーンのアルミ製で、蓋を開けるたびにほんのりお出汁の香りがした。

今回提案したいのは、鶏そぼろ二色弁当だ。ごはんの上に、甘辛く炒った鶏そぼろとふわふわの炒り卵を並べるだけ。シンプルすぎると思うかもしれないけれど、だからこそ木曜日に向いている。凝ったものを作る気力が残っていない、でも手抜きとは言いたくない。そのちょうど真ん中あたりに、この弁当は存在している。

作り方はこうだ。まず鶏ひき肉150gをフライパンに入れ、醤油大さじ1・みりん大さじ1・砂糖小さじ1・酒大さじ1を加えて、箸4本で混ぜながら中火で炒る。水分が飛んでそぼろ状になったら完成。次に卵2個を溶いて、砂糖小さじ1と塩ひとつまみを加え、小さなフライパンで弱火のままかき混ぜてふんわりと仕上げる。これをごはんの上に左右に分けて乗せ、間に絹さやや紅しょうがを一筋入れると、見た目がぐっと引き締まる。所要時間は15分あれば十分だ。

先週の木曜日、自分でこれを作ったとき、そぼろを炒めながら隣でお湯を沸かしていた。蒸気がふわっと上がって、台所の窓ガラスが少し曇った。その瞬間、なぜか急に小学校の家庭科室の匂いを思い出した。あの独特の、醤油とアルミと古い木の混ざった感じ。記憶というのは、香りと一緒にやってくる。

弁当箱に詰めるとき、炒り卵を入れすぎてそぼろ側に雪崩れ込んでしまった。二色弁当が一色半弁当になった瞬間、心の中でひとつだけツッコんだ──「二色ってそういう意味じゃない」と。でも味は変わらないので、そのまま蓋をした。

会社の昼休み、窓際の席で蓋を開けると、醤油と砂糖が合わさった甘辛い香りが静かに広がる。隣の同僚がちらっとこちらを見て、「それ、おいしそうですね」とだけ言った。それだけで、木曜日の午後がちょっと軽くなった気がした。

もう一息、という感覚は、弱さじゃない。ちゃんと歩いてきた証拠だと思う。だから木曜日のお弁当くらい、自分を甘やかしてもいい。鶏そぼろの甘辛さが、疲れた舌にじわっと染みる。炒り卵のやさしい黄色が、目に温かい。それだけで、午後の会議も、なんとか乗り越えられる気がしてくる。

金曜日はもうすぐそこにある。
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