土曜日のおべんとう、友人と野外で広げたい「とっておきの一箱」

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目が覚めたとき、カーテンの隙間から差し込む光がいつもより柔らかかった。土曜日の朝というのは、不思議とそれだけで少し息が楽になる。平日にぎゅっと縮こまっていた肩が、ゆっくりとほぐれていくような感じ。そんな朝に、友人からメッセージが届いた。「今日、どこか外で食べない?」

返信より先に、冷蔵庫を開けていた。

野外でお弁当を広げる、というのはちょっとした非日常だ。公園のベンチでも、川沿いの土手でも、屋根のない場所で食べる昼ごはんは、同じ料理なのになぜかおいしく感じる。風が運んでくる草の匂い、遠くで子どもたちが走り回る声、手のひらに伝わる秋の日差しのぬくもり。そういうものが全部、ごちそうになる。

今回提案したいのは、持ち運びやすくて見た目も華やかな「秋の彩りおべんとう」だ。メインは鶏のはちみつ醤油焼き、副菜にさつまいものレモン煮と、ほうれん草のごまあえ。ごはんは梅と白ごまを混ぜたおむすびにして、ラップで丸く握る。これだけで、箱を開けたときに思わず「わあ」と声が出るような色合いになる。

**作り方はとてもシンプルだ。**

鶏もも肉は一口大に切って、醤油・みりん・はちみつを各大さじ1で下味をつけ、フライパンで焼くだけ。焦げやすいのでとろ火でじっくりと。さつまいもは薄い輪切りにして砂糖・レモン汁・塩少々で煮る。ほうれん草はさっと茹でて絞り、白ごまとだし醤油であえる。おむすびは梅干しを中に入れて、外側に白ごまをまぶす。全部合わせても30〜40分あれば完成する。慣れれば前夜に半分仕込んでおける。

実は、子どもの頃に母がよく作ってくれたお弁当がこれに近かった。遠足の前の日、台所でお弁当箱を並べている母の後ろ姿を思い出す。あのころは当たり前すぎて何も感じなかったけれど、今になってようやく、あの手間のかかる愛情がわかる気がする。

お弁当箱は、北欧雑貨ブランド「ノルデンハウス」のウッドリッドボックスがおすすめだ。木のふたがついた二段重ねのボックスで、中身を詰めると映えるし、持ち運びにも便利。ランチシートと一緒に持っていけば、どんな場所でも小さなピクニックが完成する。

友人と野外で食べるときは、少しだけ多めに作っていくといい。「これ食べる?」と差し出す瞬間の、あの小さなやりとりが好きだ。おかずをひとつ交換したり、「これ何入ってるの」と聞かれたり。そういう他愛ないやりとりが、土曜日の午後をやさしく満たしてくれる。

ちなみに今日、友人に鶏の照り焼きを渡そうとしたら、ふたを開けた勢いでさつまいもが一切れ転がり落ちた。二人でしばらく無言で見つめてから、なぜか同時に笑った。野外で食べるお弁当には、そういうハプニングも込みで詰まっている。

秋の土曜日、友人と遊びに出かけるなら、コンビニ弁当より手作りのおべんとうをひとつ持っていってほしい。大した手間はかからない。でも、その小さな一箱が、その日の景色をずっと記憶に残るものにしてくれるはずだから。
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