**金曜日だから、がんばれる。会社に持っていく「明日は休みだ!おべんとう」のすすめ**

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金曜日の朝は、なんとなく空気が違う。

目覚ましが鳴る前に目が覚めて、「あ、今日で終わりだ」とじんわり思う。その感覚はどこか子どもの頃、遠足の前夜に似ている。小学生のとき、母が前の晩から卵焼きの味付けを「明日は甘めにしようか」と呟いていた。あの台所の灯りと、だし巻きの香りが、今でもときどき鼻の奥によみがえる。

だから私は、金曜日のおべんとうだけは少しだけ気合いを入れることにしている。

会社に持っていくおべんとうは、毎日作るとなるとどうしても惰性になりがちだ。月曜はとにかく詰める。水曜はもう考えたくない。でも金曜は違う。明日は休みだという解放感が、早起きを苦にさせない。朝6時半、まだ薄青い光が台所の窓から差し込むなか、冷蔵庫を開ける音だけが静かに響く。

今回提案したいのは「金曜日の解放おべんとう」だ。テーマはシンプルに、「自分へのご褒美」。

**【金曜日の解放おべんとう・基本レシピ】**

**① 豚バラの甘辛しょうが焼き**
豚バラ薄切り100gをフライパンで炒め、しょうゆ・みりん・酒を各大さじ1、すりおろし生姜を小さじ1で絡める。仕上げにごま油を数滴。これだけでごはんが進む。

**② 卵焼き(だし入り)**
卵2個に白だし小さじ1、砂糖少々を混ぜ、弱火でじっくり巻く。急ぐと破れるので、ここだけは焦らない。実は先週、急いで巻いたら見事にぐちゃぐちゃになり、「スクランブルエッグ風卵焼き」として強引に詰めた。味は同じなので問題はなかったが、心の中で小さくため息をついた。

**③ ブロッコリーとミニトマトの彩り添え**
ブロッコリーは塩茹でして水気をしっかり切る。ミニトマトと並べるだけで、弁当箱の中が一気に明るくなる。

**④ ごはん(梅干しのせ)**
白米に梅干しをひとつ。シンプルだけど、これが一番飽きない。

おべんとう箱は、できれば木製かナチュラル素材のものを使いたい。最近お気に入りなのが、北欧雑貨ブランド「ハルモニア・ウッドワークス」のウォールナット製の曲げわっぱ風ボックスだ。蓋を開けるとほのかに木の香りがして、それだけで昼休みの気分が上がる。会社のデスクに置くと、隣の席の同僚が「それどこの?」と毎回のぞき込んでくる。

金曜日のおべんとうを食べるとき、いつもと少し違うことがある。なんとなく、ゆっくり食べられる気がするのだ。月曜や火曜は、弁当箱を開けながら午後の会議のことを考えている。でも金曜は違う。箸を置く瞬間に、「あ、これで今週も終わりだ」と思える。その小さな達成感が、おべんとうの味をほんの少し底上げしてくれる。

明日は休みだ。だから今日のおべんとうは、ちゃんと作る。

それだけで、金曜日の朝はずいぶん軽くなる。前日の夜に卵焼き用の卵を冷蔵庫から出しておく、ただそれだけの準備でいい。完璧じゃなくていい。少しだけ、自分のために手をかける。その積み重ねが、会社での一週間を静かに支えてくれているような気がする。

木曜の夜、少しだけ台所に立ってみてほしい。
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